お父様の相続手続きをしようとしたところ、異母兄がいることが判明したケース

相続トラブル事案の概要

Aさんは都内在住の40代の女性です。先日、お父様のBさんが亡くなりました。相続人はAさんのお母様であるCさんと、Aさんの2人です。銀行預金の相続手続きをするため、AさんはBさんの戸籍を取寄せました。すると、Bさんは、Cさんと結婚する前に、別の女性と結婚していたことがあり、長男Dさんが生まれた後、離婚したことが判明しました。Dさんが健在であれば、相続人はAさん、Cさん、Dさんの3人になります。

しかし、AさんもCさんもDさんとは面識はなく、連絡をとろうにも連絡先が分かりません。困ったAさんは、当事務所に相談することにしました。

 

相続トラブル解決結果

まず、Dさんは健在なのか、どこに住んでいるのかを調査する必要があります。そこで、遺産整理業務の依頼を受け、Bさんの昔の戸籍の情報をもとに、Dさんの戸籍及び戸籍の附票を取寄せることにしました。

Dさんは、BさんとDさんの母親が離婚した後、Dさんの母親を筆頭者として新しく編成された戸籍に入籍しています。そこから、Dさんの戸籍を順番に取寄せていくと、Dさんは健在であると判明しました。

Dさんの現在の本籍地が判明したので、住所を調べるために、本籍地に戸籍の附票(その戸籍が作られた時点からの、その人の住所の異動を記録したもの)を請求しました。すると、Dさんは現在、東北地方に住んでいると判明しました。

Dさんの住所が判明したので、手紙を送ることにしました。「Bさんの相続についてご相談したいので、Aさん宛に連絡をください」という内容のもので、Bさんの遺産に関する資料も同封しました。

手紙を送ってから1週間ほどで、DさんからAさん宛に電話がありました。Dさんは仕事が忙しく、相続手続きのために上京することは難しいとのことでしたので、その後は電話で打ち合わせを進め、郵便で遺産分割協議書や銀行預金の相続手続きの書類をやりとりし、無事に手続きをすませることができました。

今回のケースのように、相続に関して、全く面識のない方と連絡をとらなければならない場合があります。お互いにどういう人なのか分からない状態で、相続という大事なお話をするのは、気が重いことでしょう。専門家が間に入って橋渡しをすれば、手続きをスムーズに進めることができますし、精神的な負担も軽くなります。

当事務所では、お客様のご希望に合わせて、弁護士がご依頼者様の代理人として他の相続人の方と交渉することもできますし、司法書士・行政書士が、書面の作成を中心にサポートさせていただくこともできますので、是非ご相談ください。

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